top of page

震災10年の出来事

 昨日、東北ヘルプの事務局長をしているK師と二人で、気仙沼市にある二つの障がい者施設を訪問してきました。コロナウィルスの感染が心配されるようになって、一年以上、遠出を控えていたのですが、この4月から新しく事業展開するNPO法人の施設を、監事として是非ともみておく必要が生じたからです。幸い、県内の感染状況も治まってきていました。

 実はこの施設「水梨カフェ」は、2年前、実家の納屋で始まったものです。帰省したときに、義姉から地域の活性化のために、新しく福祉事業を始めたいと相談を受けました。そこで私が理事をしているNPO法人「セミナーレ」を紹介したのが後々のきっかけになりました。このときに紹介したセミナーレ(イタリア語の種蒔きの意)は、東日本大震災の後、障がい者を抱えた親たちの叫びに応えるかたちで建設されたものです。当初はプレハブのユニットでスタートしたのでした。全くの素人集団によるチャレンジであり、資金も経験もノウハウもありませんでした。それでも障がい児を持つ親たちの熱意にほだされて、様々な人たちが献身的に関わってきました。仙台キリスト教連合の下部組織である東北ヘルプは、他の諸団体と共に当初から支援をしてきたのです。そうしたことが実を結び、今は最初の所から近くに1600坪の土地を購入し、スプリンクラーを備えた施設が建っています。

 前述のように「水梨カフェ」は、このような経緯を辿った「セミナーレ」をモデルにして始まったのでした。けれども、実家の崩れかかった庭先の納屋で、ビニールシートを利用しながら細々と始まったとき、正直、この先もやっていけるのだろうかと心配になりました。それが、最近廃校になった小学校を借り受け、そこに全面的に事業が移ることになったというのです。それは私が卒業した小学校です。でもその頃とは違い築30年もしない比較的に新しい建物となっています。廃校になったときの児童数が18名で、今の時点で利用している障がい者が30数名とのこと。中に入って驚いたのは、障がい者施設としては考えられないような広さでした。小学校なのだから広いのは当たり前なのですが。何かとても不思議な感じがしてしまいます。そしてそれは、私たちの教会が今の会堂を取得したときと似ているような気がしました。

最新記事

すべて表示

スポーツ

パリオリンピックが始まりました。出場するアスリートは、どれだけ多くの練習を積んだことか。メダルを獲得するとか、入賞することの栄誉もあるでしょうが、そのための努力にはただただ頭が下がるばかりです。 自分の人生を振り返ってみると、スポーツと呼ぶにはレベルが遠く及ばないにしても、...

ツツジ

教会のツツジが咲いています。この淡いピンクの花は、一緒に植えてある杉科の植物にとても映えるのです。手入れさえ良ければ生垣をもっと美しく整えることができるのでしょう。でも残念なことに、所々、昨年の夏にチェーンソーを入れたときの残骸を痛々しく晒しています。既に杉科の植物の何本か...

ある失敗

ときどき全く間の抜けたことをしてしまい、自分でも情けない気持ちになってしまいます。先日、家内が留守をしたときのことでした。午後には福島から仲間の牧師が来ることが予定されていて、午前中はそれに関係する書類を作成する事務作業に追われていました。家内は、接待の茶菓やお土産を用意し...

Comentarios


最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page